空き家のカーポートは、傾いてから気づくことが多い
誰も車を停めなくなった実家では、カーポートを見上げる人がいません。
親が毎日使っていたころなら、柱が少し開いてきた、屋根の端が下がったといった変化にも気づけました。
空き家になると、次に目にするのは片付けや手続きで訪れた日です。
その日にはもう、誰が見ても分かるほど傾いている、という流れになりがちです。
車が入っていないので、柱にかかる負担は軽くなったように思えます。
それでも屋根は、雨と風をずっと受け続けています。
傾いたまま強い風を受けると、屋根板が外れて隣の敷地や道路に落ちることがあります。
空き家でも、何かあったときに説明を求められるのは相続した側です。
とはいえ、傾きに気づいたその日に「直すか外すか」まで決める必要はありません。
その日にできるのは、どこが原因で傾いているのかを写真に残すところまでです。
傾きの出どころは柱の根元にあることが多い
カーポートの柱は、地面に掘った穴にコンクリートを流し込んで立てています。
この埋め込まれたコンクリートの塊を基礎と呼びます。
柱が傾くとき、原因はたいてい次のどこかにあります。
- 柱が地面に入る境目が傷んで、細くなっている
- 基礎のまわりの土が沈んで、基礎ごと傾いている
- 過去の強風や雪の重みで、柱そのものが曲がっている
- 柱と屋根の梁をつなぐ金具がゆるんでいる
年数のたったカーポートでよく起きるのは、最初の根元の傷みです。
地面との境目には雨水や落ち葉がたまりやすく、長いあいだ湿ったままになります。
アルミの柱なら白い粉が吹き、鉄の部品が使われている箇所には茶色いさびが出ます。
原因によって、そのあとの手の入れ方が変わります。
根元の傷みだけなら、部分的な補修で済む場合があります。
基礎ごと動いていれば柱を立て直すことになり、柱が曲がっていれば部材を替えるか撤去するかの話になります。
写真で見分けたいのは、この違いです。
近づく前に決めておくこと
傾いたカーポートの下には入りません。
屋根の下から見上げて撮りたくなりますが、傾いた柱にどれだけ支える力が残っているかは、外から見ても分かりません。
柱を手で押して、揺れ具合を確かめるのも控えます。
根元が傷んでいると、押した力がきっかけで一気に倒れることがあります。
脚立に乗って屋根の上をのぞく必要もありません。
上の状態は、離れた位置からの写真で十分に伝わります。
撮影は屋根の外側から、柱の横に立って行います。
家族と一緒に行けるなら、1人は少し離れて、屋根に動きがないかを見ていてもらうと安心です。
柱の根元を2方向から撮る順番
1. 離れた位置から全体を撮る
最初に、カーポート全体を正面と真横の2枚で撮ります。
正面からだと左右の傾きが、真横からだと前後の傾きが分かります。
道路や隣家の塀も一緒に写るように撮れば、倒れたときにどちらへ屋根が向かうかも伝わります。
2. 柱ごとに根元を2方向から撮る
柱に道路側から1、2と番号を振り、メモしておきます。
根元にたまった落ち葉や土を手でどけ、地面との境目が見える状態にしてから撮ります。
1本の柱につき、向きを90度ずらして2枚撮ります。
1方向だけだと、裏側にある腐食やコンクリートのひびが写りません。
基礎のまわりに土のすき間や段差があれば、それも写るように少し引いて撮ります。
3. 傾きの量を測って撮る
糸の先に五円玉などのおもりを付けます。
手の届く高さで糸を柱に当てて垂らし、根元で糸と柱のあいだが何センチ開いているかをメジャーで測ります。
数字が読めるように、メジャーを当てたまま撮っておきます。
写真だけだと、撮る角度しだいで傾きが大きくも小さくも見えてしまいます。
センチの数字がひとつあれば、見る側の判断がぶれません。
4. 柱の上の金具と屋根板を撮る
最後に、柱と梁のつなぎ目、それから屋根板が割れたり外れかけたりしていないかを、屋根の外からズームで撮ります。
写真から分かれる3つの筋道
根元に少しさびが出ているくらいで、糸とのすき間が小さいなら、補修で様子を見る道があります。
この場合は、今回と同じ位置・同じ向きで、次に実家へ行ったときにもう一度撮ります。
すき間が広がっていれば、傾きは進んでいます。
基礎のまわりの土が沈んでいる、または柱が途中から曲がっている場合は、立て直すか外すかの話になります。
どちらにするかは、実家をこの先どうするかで答えが変わります。
住む予定や貸す予定があれば、立て直す意味があります。
売る予定で、買い手が駐車場をどう使うか分からない段階なら、先に外すほうを考える方が多いかと思います。
根元の傷みと柱の曲がりが両方出ているなら、補修で持たせるのは難しくなります。
安全を優先して、外すか立て直すかを早めに決めることになります。
離れて住む相続人が川口 外構の相談をする前に
実家が川口市にあって自分は別の場所に住んでいる場合、いちばんの制約は、何度も現地へ行けないことです。
柱ごとの根元の写真と傾きの数字がそろっていれば、現地調査でどの柱を重点的に見るかを先に決められるので、立ち会いを1日で済ませやすくなります。
川口 外構の相談で写真と一緒に伝えると話が早いのは、この家をこの先どうするかの見通しです。
住む・貸す・売る・まだ決まっていない、のどれかがひとことあるだけで、立て直すか外すかの提案の組み方が変わります。
相続人が複数いるなら、誰が決めるのかもあわせて伝えておくと、見積もりのあとで止まらずに進みます。
次に実家へ行く日が決まっているなら、糸と五円玉とメジャーを1つずつ鞄に入れておいてください。
その日に柱の根元を2方向から撮るところまで済ませれば、判断の材料はそろいます。
この記事に関するよくあるご質問
- 傾いたカーポートの状態を自分で確かめるとき、気をつけることはありますか
- 屋根の下には入らず、柱を手で押して揺らすことも控えます。
支えがどこまで残っているかは外から見て分からないためです。
撮影は屋根の外側から、柱の横に立って行います。 - 傾きの量はどうやって測ればよいですか
- 糸の先に五円玉などのおもりを付け、手の届く高さで柱に糸を当てて垂らします。
根元で糸と柱のあいだが何センチ開いているかをメジャーで測り、メジャーごと写真に撮ります。 - すぐに直すか外すか決められない場合はどうすればよいですか
- 最初に撮った写真と同じ位置・同じ向きで、次に実家へ行ったときにもう一度撮ります。
根元の糸とのすき間が広がっていれば、傾きが進んでいると分かります。