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空き家の門扉が開かない時は蝶番と柱を先に見る 〜 扉と柱の隙間を上下で測る 〜

長く空けていた家の門扉が動かないとき、原因が蝶番の固着か、門柱の傾きか、足元の土かを切り分ける順番と、自分で触ってよい範囲、扉だけ替えるか柱から直すかの分かれ目を書きます。

住宅の入口に取り付けられた門扉と門柱のまわり
写真はイメージです

開かない原因は4か所のどこかにある

しばらく人が出入りしていなかった家の門扉は、ある日を境に急に動かなくなるわけではありません。少しずつ重くなり、誰も開け閉めしないあいだに止まります。原因はたいてい次の4か所のどれか、または重なりです。

  • 蝶番錆や固着
  • 門柱そのものの傾き
  • 扉の下端と地面の擦れ
  • 落とし棒や錠の固着

どこが原因かで、自分で直せるか、扉を替えるか、柱から立て直すかが分かれます。業者を探す前にこの切り分けをしておくと、相談のときに話が早く進みます。

力をかける前に見る順番

開かない扉を前にすると、つい体重をかけて押したくなります。ただ、蝶番が固まった状態で押すと、その力は扉ではなく門柱の根元にかかります。柱が傾いたり、基礎にひびが入ったりして、扉の交換で済んだはずの工事が柱の工事に広がることがあります。押す前に、次の順で目を向けてください。

まず落とし棒と錠

単純な見落としですが、落とし棒が地面の穴に差さったまま錆びついている場合があります。棒を持ち上げるつまみが動くか、錠が回るかを先に確かめます。ここが外れれば、扉そのものは問題なく動くこともあります。

次に扉と柱の隙間を上下で比べる

いちばん大事なのがこの確認です。扉を閉じた状態で、扉の端と門柱のあいだの隙間を、上の端と下の端で見比べます。定規があれば両方を測ってメモします。

上下の幅がそろっていれば、柱も扉もまっすぐ立っています。上が狭く下が広い、あるいはその逆なら、どちらかが傾いています。両開きの門扉なら、左右の扉が中央で合わさる位置の高さもそろっているかを見てください。片側だけ下がっていれば、その側の柱か蝶番に原因があります。

柱の根元を見る

隙間に差があったら、門柱の根元に目を移します。地面との境目にひび、浮き、土のえぐれがないか。柱の横に立って真横から見ると、傾きが分かりやすくなります。糸の先に重りを付けて柱の横に垂らし、糸と柱の距離を上下で比べるやり方もあります。

最後に足元

隙間がそろっているのに開かない場合は、扉の下端を見ます。空けているあいだに土が寄ったり、落ち葉が積もって固まったり、雑草の根が地面を持ち上げたりして、扉の下が地面に当たっていることがあります。地面に扉が擦った弧の跡が残っていれば、ここが原因です。

自分で触ってよいのはここまで

切り分けの結果によって、手元でできることが変わります。

足元が原因なら、扉の下の土や落ち葉を取り除くだけで動くことが多いです。地面が持ち上がっている場合も、扉が当たる部分を少し削れば開閉できるようになります。

蝶番の固着なら、金具の軸の部分に潤滑剤を吹いて時間を置き、扉を小さく前後に揺らしながら少しずつ動かします。一度で大きく開こうとせず、数センチ動いたら戻す、を繰り返すほうが柱に負担をかけません。

反対に、自分でやらないほうがよいのは次の作業です。

  • 蝶番のねじを外して扉を下ろす作業。扉は見た目より重く、外した瞬間に倒れてくることがあります
  • 傾いた柱を押して戻そうとする作業。根元の基礎ごと動いているため、押しても戻らず、ひびを広げることになります
  • 錆びた金具を切断する作業。扉が外れて落ちたときに足を挟む危険があります

空き家で一人で作業すると、ケガをしても気づく人がいません。扉を外す・柱に触る段階に入ったら、そこで手を止める判断が安全です。

直すか替えるかは柱が立っているかで分かれる

門扉の工事を考えるとき、扉の傷み具合で判断しがちですが、実際の分かれ目は門柱がまっすぐ立っているかどうかです。

柱がまっすぐで、蝶番だけが錆びている場合は、蝶番の交換や調整で済むことが多いです。扉の錆が進んで穴が開いている、形がゆがんでいる場合でも、柱が健全なら扉だけを新しくできます。ただし、古い門扉と同じ寸法の製品がいまも作られているとはかぎりません。取り付け寸法が合わなければ、柱側の金具も替えることになります。

柱が傾いている場合は、扉を新しくしても閉まりません。傾いた柱に合わせて吊った扉は、閉じたときに反対側の柱や錠の受けと位置がずれるためです。この場合は、柱を基礎から据え直してから扉を付ける順番になり、工事の範囲が一段広がります。門柱や門扉、玄関アプローチまで含めて手を入れるかどうかも、ここで判断することになります。

また、傾きの原因が柱ではなく、隣にあるブロック塀や地面の沈みにある場合もあります。柱だけを直してもまた傾くかどうかは、根元の地面の状態を見ないと言い切れません。

川口 外構の現地調査を頼む前に撮っておく4枚

空き家は、持ち主が遠くに住んでいて、現地に何度も足を運べないことが多いはずです。次に家へ行く日に、以下の4枚を撮っておくと、外構工事の相談をするときに状況がそのまま伝わります。などで業者を探し始めるのは、その写真がそろってからでも遅くありません。

  1. 道路側から門扉全体を正面から撮った写真。左右の柱が両方入るように撮ります
  2. 扉と柱の隙間を、上の端と下の端でそれぞれ近くから撮った写真。定規を当てて写すと幅が読めます
  3. 門柱の根元を、地面との境目が見える高さで撮った写真
  4. 扉の下端と地面が写る写真。擦れた跡があればそれも入れます

この4枚があれば、扉の交換で済みそうか、柱の据え直しまで要りそうかの見当がつき、現地調査で確かめる点が絞れます。開かない扉の前で押すか迷ったら、まず隙間を上下で測るところから始めてください。

この記事に関するよくあるご質問

空き家の門扉が開かないとき、最初に何を確かめればよいですか
扉と門柱の隙間を、上の端と下の端で比べてください。上下で幅が大きく違えば、柱か扉が傾いています。上下でそろっているなら、蝶番の固着か足元の土や落ち葉が原因であることが多いです。
開かない門扉を力ずくで動かしてもよいですか
おすすめしません。蝶番が固まったまま押すと、その力が門柱の根元にかかり、柱を傾けたり基礎にひびを入れたりすることがあります。足元の掃除と、蝶番への潤滑剤までにとどめるのが安全です。
門扉だけ交換すれば直りますか
門柱がまっすぐ立っていれば、扉だけの交換や蝶番の付け直しで済むことが多いです。柱が傾いている場合は、新しい扉を付けても閉まらないため、柱を基礎から立て直す工事が先になります。

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