床板を外すと、下には石と骨組みが並んでいる
ウッドデッキは、上から見れば床板が並んでいるだけに見えます。
ところが組み立てる順番は逆で、地面のほうから積み上がっていきます。
いちばん下にあるのが束石(つかいし)です。
デッキを支える脚を1本ずつ受ける、コンクリートの塊のことを指します。
その束石の上に短い柱を立て、柱の頭どうしを横木でつないで格子状の枠を作り、最後にその枠の上へ床板を張ります。
横木の部分をまとめて下地と呼びます。
人が乗ったときの重さを実際に受けているのは床板ではなく、この下地と束石です。
束石は地面にただ置くわけではありません。
置く位置を掘り、砕石を敷いて突き固めてから据えます。
そのうえで、すべての束石の高さをそろえます。
ここが1か所でも狂うと、床板を張ったときに面が波打ちます。
床板は最後に張ります。
見た目が完成するのは最終日ですが、そこまでの日数の大半は、完成後には見えなくなる部分に使われています。
約5畳(人工木・8.3㎡)で380,000円という料金表の金額に束石と下地組みまで含めているのは、そこが工事の中身そのものだからです。
川口の外構でデッキを見るとき、先に確かめるのは地面の水
現地調査でデッキの相談を受けたとき、最初に見るのは置きたい場所の広さではなく、その地面の水がどちらへ流れているかです。
デッキの下は日が当たりません。
風も通りにくいので、一度濡れると乾くのに時間がかかります。
もともと水がたまりやすい場所にそのまま束石を据えると、まわりの土がゆるんで、束石が少しずつ沈むことがあります。
沈むのは全部ではなく、水が集まる側の数個だけです。
その結果、デッキ全体がわずかに傾きます。
傾いたあとで直すとなると、床板を外して下地を分解し、束石からやり直すことになります。
床板を留めているビスは、外すと同じ穴には効きにくいので、部材の交換も出てきます。
作る前に水の流れを見ておくのは、この手戻りを避けるためです。
川口の外構工事では、駅前に区画された分譲地と、昔からの敷地とで、地面の成り立ちがかなり違います。
同じ広さのデッキでも、雨水が敷地のどこへ抜けているかは家ごとに別です。
現地では、水がどちらへ落ちるかを見たうえで、束石の位置と、下の地面をどう仕上げるかを決めます。
地面が水平でないぶんは、柱の長さで吸収する
デッキの床は水平に作ります。
一方で、庭の地面が完全に水平ということはまずありません。
多少の勾配があるのが普通です。
つまり、束石の上に立てる柱の長さは、場所ごとに変わります。
低いところの柱は長く、高いところの柱は短くなる。
この長さを1本ずつ決めていく作業が、下地組みの手間の中身です。
地面の高低差が大きいほど、長い柱が増え、揺れないように支えを足す必要も出てきます。
床の高さそのものは、たいてい掃き出し窓の下端から少し下げた位置に合わせます。
窓の敷居と床面をそろえてしまうと、雨が室内側へ回りやすくなるためです。
何センチ下げるかは、窓の造りと、そこから庭へ降りる動線をどう作るかで変わります。
段差が大きくなりそうなら、降りる側にステップを足すかどうかも一緒に考えます。
柱は、およそ1メートル弱の間隔で並ぶことが多いです。
デッキが広くなれば柱の数も束石の数も増えるので、面積が増えたぶんは、床板の枚数だけでなく、地面を掘って据える回数としても効いてきます。
デッキの下に来るものを、着工前に洗い出す
もう一つ、床板を張る前に決めておくことがあります。
デッキの下敷きになる位置に、何があるかです。
よく出てくるのは、雨水枡(うすいます)の蓋、床下の点検口、給湯器やエアコンの室外機、散水用の蛇口です。
床板でふさいでしまうと、あとで開けたいときに開けられません。
詰まりの点検が必要になる部分をふさぐと、そのたびに床板を外すことになります。
対応のしかたは主に三つです。
デッキの位置を少しずらす、その部分だけ床板を外せる形にしておく、あるいは設備そのものの位置を先に動かす。
どれを選ぶかは、ずらしたときにデッキの使い勝手がどう変わるかによります。
着工後に気づくと、下地の組み方から変わってしまうので、現地調査のときに敷地を一周して確かめます。
デッキ下の地面をどう仕上げるかも、この段階で決めます。
土のままでも組めますが、乾きにくい場所なので、あとから手を入れにくい。
防草シートを敷く、砂利で覆うといった方法があります。
水の流れを止めない形にしておくのが前提です。
今日できるのは、雨あがりの庭を1枚撮っておくこと
ご相談の前に一つだけやっておくとしたら、雨がやんだ翌日の午前中に、デッキを置きたい場所を写真に撮ることをおすすめします。
晴れた日に見ても、庭の地面はどこも同じに見えます。
乾き方の差が出るのは、雨のあとです。
ほかが乾いているのに一か所だけ黒く湿っている、水が線になって流れた跡がある、そこだけ土が沈んでいる。
そういう場所が写っていれば、束石をどう据えるか、地面をどう仕上げるかの判断がその時点でつきます。
一緒に撮っておくと話が早いのは、掃き出し窓の下端が写った1枚と、庭の全体が入った1枚です。
窓の写真からは床の高さの見当がつき、全体の写真からは高低差と、下敷きになりそうな設備の位置が読めます。
スマートフォンで撮ったものをLINEで送っていただければ、現地調査に伺う前に、確かめる点をこちらで整理しておけます。
広さを何畳にするかは、あとからでも決められます。
先に地面の状態が分かっているほうが、当日の話が具体的になることが多いかと思います。
この記事に関するよくあるご質問
- ウッドデッキの見積もりに束石や下地の工事は入っていますか
- 当サイトの料金表では、ウッドデッキ 約5畳(人工木・8.3㎡)380,000円に束石と下地組みまで含んでいます。
床板だけの金額ではありません。
他社のお見積もりを見るときも、束石を据える工程と下地を組む工程が本体価格の中なのか別行なのかを先に確かめると、金額の差が読めることが多いです。 - デッキの下に雨水枡や点検口があると工事できませんか
- できないわけではありません。
ただし床板でふさいでしまうと、あとから開けられなくなります。
デッキの位置をずらすか、その部分だけ床板を外せる形にするかを、着工前に決めます。
位置が分かるように、現地調査のときに一緒に確かめます。 - デッキの下の地面は土のままでよいですか
- 土のままでも組めますが、日が当たらず乾きにくい場所なので、草が伸びたときに手が入れにくくなります。
防草シートや砂利で覆う方法もありますので、水がどう流れているかを見たうえでご相談ください。