すでにコンクリートが打ってある場所に建てるとき、何が増えるのか
駐車場にカーポートを建てたい、という相談で多いのが「もうコンクリートは打ってある」という敷地です。
新築のときに駐車スペースだけ先に仕上げて、屋根は後回しにした。
あるいは前の持ち主が土間まで作っていた。
どちらもよくある形です。
このとき増える作業は、土を掘るのではなく、コンクリートを壊すところから始まる、という一点です。
柱は地面に穴を掘って基礎のコンクリートを入れ、そこに立てます。
地面が土なら掘るだけですが、上に厚さ10センチほどの土間がかぶっていると、まずその土間を切って抜かないと掘れません。
作業としては、柱を立てる位置に四角い線を引き、その線に沿って刃を入れて切り、中を割って取り出します。
1台用なら柱は2本か4本なので、壊すのは駐車場全体ではなく、その柱の足元だけです。
「コンクリートを壊す」と聞いて駐車場を全部剥がす絵を思い浮かべる方がいますが、カーポートを建てるためだけなら、必要なのは柱の足元の穴だけになります。
川口 外構での料金の考え方 〜 どこまでが本体価格か
当社の料金表では、カーポート1台用(ポリカーボネート屋根・標準仕様)を180,000円としています。
この金額は本体+標準工事の総額(税込)で、基礎・組み立て・既存の土間を壊す作業まで含みます。
つまり、すでに土間がある場所に建てる場合でも、柱を立てる部分を壊す作業については、この金額の外に足し算はしません。
屋根材の仕様を変えた1台用(熱線を遮る屋根・積雪20cm対応)の260,000円、2台用(ワイドタイプ・積雪20cm対応)の400,000円も、同じく本体+標準工事の総額です。
一方で、料金表に金額を載せていない項目もあります。
土間コンクリートそのものの工事は、面積と既存の地面の状態で幅が出るため、現地を見てからのお見積りとしています。
ここが混ざりやすいところで、次の二つは名前が似ていても別の工事です。
柱の足元を壊す作業は、カーポートを建てるために必要な範囲で、標準工事に含みます。
駐車場の土間全体を壊して打ち直したい、あるいは新しく土間を打ちたいという工事は、カーポートとは別に見積もる工事になります。
前者は「カーポートを建てるための作業」で、後者は「駐車場の床を作り替える工事」です。
同じ言葉で語られることが多いので、相談の入口で分けておくと話がずれません。
見積書のどこを見れば分かるか
他社のお見積書を持って相談に来られる方もいます。
そのときに最初に見るのは、金額そのものより、内訳に何行あるかです。
見積書の中で、コンクリートを壊す作業は、はつり工事、斫り、土間解体、コンクリート撤去といった書かれ方をします。
「はつり」は、コンクリートを削ったり割ったりして取り除く作業のことです。
この行があれば、その工事は金額に入っています。
問題は行が無いときで、二通りに読めてしまいます。
標準工事に含んでいるので書いていない場合と、そもそも見込んでいない場合です。
後者だと、着工した日に「ここコンクリートですね、追加になります」という話が出ます。
含んでいるのか別途なのかで意味が正反対になるので、行が見当たらないときは、その一点だけ聞いてみてください。
もう一つ見ておきたいのが、壊した後の処分です。
壊したコンクリートの塊は産業廃棄物として運び出します。
解体の行はあるけれど処分費が別行で下に付いている、という書き方もあり、これは間違いではありません。
ただ合計を見るときに、両方を足した金額が総額なのかを確かめておくと、後で数字が動きません。
壊した後、そこはどう仕上がるか
金額と同じくらい後から気になるのが、壊したところの見た目です。
柱の基礎を作ったあと、柱の周りは埋めて仕上げます。
ただ、既存の土間と新しく埋めた部分とでは、色も表面の質感も完全には揃いません。
何年か使ったコンクリートは色が落ち着いていますし、表面の仕上げ方も、そのときの職人によって違いがあります。
新しく埋めた部分は、周りより明るく見えることが多いです。
これは「直せていない」のではなく、後から手を入れた場所には出るものだと思ってください。
気になる度合いは人によってかなり違うので、仕上がりの見え方を重く見る方は、現地調査のときにその旨をお伝えいただけると、埋め方や範囲の取り方を相談できます。
もう一つ、土間の中に何が入っているかは、壊してみるまで完全には分かりません。
中に鉄筋やワイヤーメッシュが入っていれば切って抜きます。
ごくまれに、駐車場の下に給排水の配管が通っていることもあります。
図面が残っていれば先に見せていただき、無ければ、掘る前に位置の見当をつけてから進めます。
相談する前に、今日できること
現地調査の前に、手元で確かめておけることがあります。
数分で終わります。
一つめは、カーポートを建てたい位置の地面が何なのかを見ることです。
コンクリートなのか、アスファルトなのか、砂利や土のままなのか。
同じ駐車場でも、車が乗る部分だけコンクリートで、両脇は土や砂利、という敷地はよくあります。
柱を立てたい位置がどちらに当たるかで、作業の中身が変わります。
二つめは、写真を撮っておくことです。
駐車場の全体が入る位置から1枚、柱を立てたいあたりの足元に寄って1枚。
足元の写真があると、土間の厚みや端の切り口が見えて、状態の見当がつきます。
三つめは、車を停めた状態で、車の前後左右にどれくらい余りがあるかを測っておくことです。
柱は車をよけた位置に立てるので、この余りが柱を立てられる場所そのものになります。
メジャーが無ければ、足の長さを使った歩幅の数え方でも構いません。
おおよその数字があれば、話が具体的になります。
見積書を持っている方は、その内訳に解体の行があるかどうかも見ておいてください。
行の有無を確かめておくだけで、相談の最初の質問が一つ減ります。
この記事に関するよくあるご質問
- すでにコンクリートが打ってある駐車場にカーポートを建てる場合、そのコンクリートを壊す費用は別途かかりますか
- カーポート1台用(ポリカーボネート屋根・標準仕様)180,000円には、基礎・組み立てに加えて、既存の土間を壊す作業まで含みます。
柱を立てる位置のコンクリートを四角く切って抜き、その穴を基礎にする範囲のことです。
駐車場全体を壊して打ち直す工事は、これとは別の工事になります。 - 壊したコンクリートの穴は、そのまま残りますか
- 柱の基礎を作ったあと、周りをモルタルなどで埋めて仕上げます。
既存の土間と新しく埋めた部分では、色や表面の質感が完全には揃いません。
仕上がりの見え方が気になる場合は、現地調査のときにお伝えください。 - 見積書のどこを見れば、解体費が含まれているか分かりますか
- 「本体+標準工事」と書かれた金額の内訳に、はつり・斫り・土間解体・コンクリート撤去といった行があるかを見ます。
行が無いときは、含んでいて書いていないのか、別途なのかで意味が正反対になるため、どちらなのかを確かめてください。
処分費が別行になっていることもあります。