冬に延びるのは、組み立ての日数ではない
冬に外構工事を頼むと工期が延びる、という話を耳にして、着工の時期をどうするか決めかねている方がいるかと思います。
延びるのは工事の全部ではありません。
延びるのはコンクリートを打ったあと、固まるのを待つ時間だけです。
外構の工事にかかる日数は、大きく三つに分かれます。
部材をメーカーから取り寄せる期間。
基礎やコンクリートを作って固める期間。
そして職人が現場で組み立てる日数です。
このうち取り寄せの期間は季節では変わりません。
組み立ても、カーポートの屋根を載せる、フェンスの板を差し込むといった作業そのものは、夏でも冬でも手順は同じです。
変わるのは真ん中だけです。
ここが延びると、着工日を同じにしても完成日が後ろへずれます。
冬の日程を考えるときは、工事全体をなんとなく長めに見るのではなく、コンクリートを使う工程がどこに入っているかを先に確かめたほうが、話が具体的になります。
気温が下がると、固まる速さが落ちる
コンクリートは、水が蒸発して乾くから固まるのではありません。
セメントと水が反応して、硬い塊に変わっていきます。
この反応は温度が下がるほどゆっくりになります。
夏なら数日で人が乗れる硬さになる面が、冬は同じ日数を置いても同じ硬さにならない、ということが起きます。
冷え込みが強い日には、固まりきる前の水分が凍ることもあります。
水は凍ると体積が増えるので、内側から押し広げられた部分は、あとから強度が出ません。
困るのは、これが打った直後には見えにくいことです。
表面はそれらしく仕上がっていて、数年後にひび割れや表面の剥がれとして出てくる場合があります。
だから冬は、打ったあとに手当てをして温度と水分を保ちます。
シートで覆って冷気を直接当てない、保温性のあるマットをかける、打つ時間を午前に寄せて日中の暖かさが残っているうちに反応を進めておく。
この「打ったあとに守っておく作業」を養生と呼びます。
養生は、手をかけるぶん日数も使います。
冬にコンクリートを含む工事の日数が延びるのは、この待つ期間が長くなるためです。
川口の外構工事で、待つ日が出る工程
コンクリートを使うのは土間だけではありません。
冬の日程に関わってくる工程を、順に見ておきます。
土間コンクリートは、いちばん影響を受けます。
面積が広く、外気にそのまま触れ、車を乗せる強度が必要だからです。
駐車スペースを新しく作る工事は、冬はここで日数を取ることが多いです。
土間の金額を料金表に載せていないのも、面積と既存の地面の状態で幅が出るためで、日数も同じ理由で現地を見てからのご案内になります。
カーポートの柱の基礎、フェンスの支柱の基礎、門柱を据える基礎も、コンクリートで固めます。
こちらは地面の中なので、外気ほどは冷え込みません。
土間ほど大きく延びるわけではありませんが、冬はやはり待つ日が入ります。
逆に、影響が小さい工事もあります。
すでにある土間の上に組む工事や、既存の基礎を使ってフェンスを載せ替える工事、壁に取り付けるテラス屋根などは、コンクリートを新しく打たないぶん、季節の差が出にくいです。
川口の外構工事で冬にご相談をいただいたときは、まずご希望の内容に新しく打つコンクリートが含まれるかどうかを見ます。
含まれていなければ、日程の考え方は他の季節とほとんど変わりません。
見積もりの日数は、二つの日付で聞く
ここからが、今日できることです。
日数を確かめるとき、「何日かかりますか」と聞くと、返ってくるのは職人が現場に入る日数であることがあります。
冬に知りたいのはそこではありません。
聞くのは次の二つです。
コンクリートを打つ予定の日。
そして、その面を使えるようになる予定の日。
この二つを、何日という数え方ではなく、日付で書いてもらいます。
工事が終わる日と、その場所を使える日は別の日です。
カーポートなら、屋根が載った時点では見た目は完成していますが、足元のコンクリートがまだ若ければ車は乗せられません。
玄関アプローチなら、歩いて通れるようになる日が別に来ます。
この差が夏より大きく開くのが冬です。
日付で書いてもらうと、もう一つ良いことがあります。
年末年始で現場が止まる期間や、雪や強い冷え込みで打設を見送る可能性が、その場の話題に出てきます。
天候で日程が動きうることは、あらかじめ聞いておけば予定の組み替えが利きます。
何も聞いていない状態で当日に延期の連絡を受けるのとは、受け取り方がまったく違うかと思います。
使いたい日から逆算する
冬の相談で、最初に決めておくと早いのは、着工日ではなく「使いたい日」です。
年末に親族の車を停められるようにしたい。
春に子どもが自転車を出し入れできるようにしたい。
引っ越しの荷物を入れる日までに玄関までの通り道を作っておきたい。
この一日が決まっていれば、そこから逆算して、取り寄せの期間、基礎と養生の期間、天候で流れたときの予備日を並べられます。
相談の順番としても、この日を最初に伝えていただくのがいちばん話が早いです。
逆算してみて間に合わない場合は、範囲を分ける手もあります。
コンクリートを打つ部分だけ先に済ませておき、組み立ては暖かくなってから、という進め方です。
順番を入れ替えれば収まることもあれば、どうしても足りないこともあります。
どちらなのかは、敷地とご希望の内容を見てからお伝えします。
今日やることを一つだけ挙げるなら、カレンダーを開いて、その場所を使いたい日に印を付けてください。
日付が一つ決まっていると、冬の日程は組み立てやすくなります。
この記事に関するよくあるご質問
- 冬に外構工事を頼むと、どのくらい日数が延びますか
- 工事の内容とその時期の気温で変わるため、一律の日数はお出しできません。
延びるのはコンクリートを打ったあとに待つ期間で、部材の取り寄せや組み立ての日数は季節では変わりません。
ご相談の内容ごとの日数は、現地調査のあとにお見積もりと一緒にお出しします。 - 冬はコンクリートを打たないほうがいいですか
- 冬でも打てます。
表面を覆って冷気を当てない、打つ時間を午前に寄せるといった手当てをして進めます。
そのぶん固まるのを待つ日数が長くなるので、使いたい日から逆算して日程を決めます。 - 見積もりのときに何を聞いておけばいいですか
- コンクリートを打つ予定の日と、その面を使えるようになる予定の日を、それぞれ日付で書いてもらってください。
工事が終わる日と、その場所を使える日は別の日になります。