外構工事の音は、着工から完成まで続くわけではない
外構を業者に頼もうか迷っている段階で、いちばん先に出てくる心配が近所への音のことです。
工事が何日も続くと聞くと、その間ずっと大きな音が鳴り続ける絵を思い浮かべるかと思います。
実際の現場は、そうなっていません。
外構工事は、壊す・掘る・コンクリートを流す・部材を組む、という順で進みます。
このうち大きな音が出るのは前半の数日で、後半は電動ドライバーと手作業が中心になります。
カーポートの柱を立てて屋根をかける日も、フェンスの本体を柱に取り付ける日も、隣の家が窓を閉めていれば気にならない程度の音量で収まることが多いです。
つまり隣家に伝える内容は、「工事をします」ではなく「この日とこの日に音が出ます」になります。
日にちが特定できるぶん、伝えられることが具体的になります。
大きな音が出るのは、おおむね3つの工程
既存のコンクリートや塀を壊す日
いちばん音が出るのがこの日です。
作業自体は、はつり(コンクリートを削り壊すこと)と呼びます。
電動のブレーカーで土間を割っていくため、音と一緒に振動が地面を伝わります。
隣家では、音が聞こえるというより、床や窓ガラスが小さく震える感じ方になることがあります。
カーポートを既存の駐車スペースに立てる場合は、柱を立てる部分だけを壊すので半日ほどで終わります。
駐車場全体を作り直す場合や、古いブロック塀を解体する場合は、壊す量に応じて日数が伸びます。
基礎の穴を掘る日
柱やフェンスの基礎を入れるために、地面を掘ります。
小型の掘削機を入れる敷地では、エンジン音が断続的に続きます。
掘った土を運び出す車が出入りするため、音の長さとしてはこの日がいちばん長く感じられることがあります。
一つひとつの音は解体ほど大きくありませんが、朝から夕方まで断続的に鳴る種類の音です。
コンクリートを打つ日
生コンクリートを積んだミキサー車が前面道路に停まります。
荷を降ろしている間はエンジンをかけたままになるため、車の音が続きます。
流し込んだコンクリートの中の空気を抜くのにバイブレーター(振動を与えて隙間をなくす機械)を使い、これも音が出ます。
作業そのものは短時間で終わる日ですが、車が道路をふさぐ時間帯が出ます。
音より、通れないことのほうが近所の生活に影響する日です。
このほか、アルミの部材を現場で切る場面では、短いあいだだけ甲高い音が出ます。
長くは続きませんが、耳に残りやすい音なので、切断がある日は事前に分かっていると伝えやすくなります。
川口で外構を頼むとき、敷地の条件で音の届き方が変わる
同じ作業でも、隣の家との距離が近いほど音は近くで鳴ります。
蕨市は面積が全国の市でいちばん小さく、住宅が近接して建っている敷地が多い地域です。
隣地との距離が数十センチしかない場所では、切断や解体の音が隣家の窓のすぐ外で鳴ることになります。
川口市は2011年10月11日に旧鳩ヶ谷市を編入したため市域が南北に長く、駅前の分譲地から昔からの住宅地まで、敷地の成り立ちがかなり違います。
道路の幅も一様ではありません。
前面道路が狭い場所では、ミキサー車や資材を積んだ車が道路の幅をほとんど使ってしまうことがあります。
現地調査のときは、柱を立てられる位置や雨水の流れと一緒に、工事車両をどこに停めるかも確かめます。
車を停める位置が決まると、どの家の前がふさがるかも決まります。
ここまで分かっていれば、伝える相手を絞り込めます。
隣家に伝えるのは、工程表を受け取ってから
着工前に慌てて挨拶に回るより、工程表をもらってからのほうが話が具体的になります。
工程表には何日目に何をするかが並んでいるので、そこに音の出る日の印を付けるだけで、伝える内容ができあがります。
伝える相手は、両隣だけでなく、裏の家と向かいの家も入れておいてください。
振動は地面を伝わるので、壁を接していない家に届くこともあります。
道路をふさぐ日は、向かいの家のほうが影響を受けます。
紙に書くなら、4つで足ります。
- 音が出る日にち
- その日に何をするか(土間を壊す、コンクリートを流す、など一言で)
- 何時ごろから何時ごろまでか
- その日、道路に工事車両が停まるかどうか
口頭だけだと相手が忘れます。
不在の家にも同じ紙を入れられるので、書いておくほうが手間が減ります。
先に伝えておくかどうかで変わるのは、相手が予定を動かせるかどうかです。
夜勤明けで昼に眠る方、小さいお子さんの昼寝の時間、在宅勤務でオンラインの打ち合わせが入る日。
事前に日にちが分かっていれば、相手はその日だけ時間をずらせます。
工事が始まってから知らされると、もう動かせません。
苦情になるかどうかの分かれ目は、音の大きさそのものより、ここにあるように感じます。
雨で日程がずれると、音の日もずれる
コンクリートを打つ日は天候に左右されます。
掘った穴に水が溜まれば、その日は打てません。
前の工程が1日ずれれば、その後ろも順に動きます。
先に伝えた日と違う日に音が出ると、伝えた意味が薄れます。
日にちを1日で言い切らず、「この日、雨なら翌営業日」と幅を持たせて伝えておくほうが崩れにくいです。
そのうえで、日程が動くことが分かった時点で前日までに教えてほしい、と施工側に頼んでおいてください。
工程の変更を伝えるのは施工側の仕事なので、お客さまが毎日確認しなくて済むようにします。
今日できること
工程表がまだ無い段階なら、現地調査のときに「音が出る作業は何日目ですか」と聞いておくと、その場で答えが出ます。
敷地を測っている間に聞ける質問です。
工程表が手元にあるなら、音の出る日に印を付けて、数えてみてください。
多くの場合、印が付く日は思っているより少なくなります。
その数日ぶんを紙に書いて、両隣と裏と向かいに配る。
それだけで、工事が始まってから謝りに行く場面がかなり減ります。
この記事に関するよくあるご質問
- 外構工事は工事期間中ずっと音が出ますか
- 出ません。
大きな音が出るのは、既存のコンクリートや塀を壊す日、基礎の穴を掘る日、生コンクリートを打つ日に集中します。
柱を立てる、屋根をかける、フェンスの本体を取り付けるといった組み立ての日は、電動ドライバーと手作業がほとんどです。 - 近所への挨拶はいつ行けばいいですか
- 工程表を受け取ってからがおすすめです。
工程表には何日目に何をするかが書かれているので、音の出る日と、道路に車が停まる日を特定してから伝えられます。
着工の直前に「工事をします」とだけ伝えるより、相手が自分の予定を動かせます。 - 雨で工事がずれたときはどうすればいいですか
- 伝え直します。
コンクリートを打つ日は天候で動くため、最初から「この日、雨なら翌営業日」と幅を持たせて伝えておくと崩れにくいです。
日程が動くことが分かった時点で前日までに教えてほしい、と施工側に頼んでおいてください。